この記事では骨軟部腫瘍の外来診療に役立つ資料や書籍をまとめています。
おすすめ書籍
手外科診療ハンドブック(改訂第3版)

手の外科の上司におすすめされて購入した一冊。手外科疾患について診断から手術まで詳細にまとめられています。手にできる骨軟部腫瘍についても記載があります。
関節外科 -基礎と臨床 2024年12月号 特集:見逃さない 間違えない 骨・軟部腫瘍と骨転移

骨軟部腫瘍について特集された号です。日常診療で遭遇することの多い軟部良性腫瘤のエコー所見について、分かりやすくまとまっていました。(手の腫瘤以外も記載があります。)
参考論文(よく遭遇する骨軟部腫瘤の画像所見)
軟部腫瘍
ガングリオン

*文献内に画像所見も添付されています。full text閲覧可能です。
特徴
- 最も一般的な手・手関節の触知可能な腫瘤(約60%を占める)
- 若年女性が多いが、どの年齢層でも発生しうる
US
- 境界明瞭、薄い被膜、無エコー
- 後方音響増強(posterior acoustic enhancement)
- 内部に薄い隔壁を伴うことがある
- 単房性または多房性
- 関節または腱鞘の近くに位置
- ドプラー検査で内部血流は認められない
MRI
- 通常、T1強調像で低信号
- T2強調像で高信号
- タンパク質含有量が高い場合や出血を伴う場合は、T1高信号になることもある

Ultrasound of soft tissue masses of the hand - PubMed
Most soft tissue mass lesions of the hand are benign. Ganglia are the commonest lesions encountered, followed by giant c...
腱鞘巨細胞腫(GCTTS)

*文献内に画像所見も添付されています。full text閲覧可能です。
特徴
- ガングリオンに次いで手・手関節で2番目に多い腫瘤
- 女性にやや多い
- 第一~第三指の掌側に好発
US
- 低エコー、分葉状、境界明瞭
- 腱鞘・関節包との強い関係性
- 腱の周囲に沿うように進展、取り囲むような病変
- 動的エコーで腱と独立した動きを示す
- ドプラーで血流増加が見られる
MRI
- T1強調像で低信号(骨格筋と同じ程度)
- T2強調画像で低信号が主体(慢性出血・ヘモジデリン沈着によるもの)

Ultrasound of soft tissue masses of the hand - PubMed
Most soft tissue mass lesions of the hand are benign. Ganglia are the commonest lesions encountered, followed by giant c...
骨腫瘍
内軟骨種(enchondroma)

*文献内に画像所見も添付されています。full text閲覧可能です。
特徴
- 手の原発性腫瘍の中では最多
- 良性の軟骨性腫瘍
- 特に 基節骨や中手骨に好発。
- 好発年齢は30~40代。
X線
- 骨髄内に発生する明瞭な溶骨性病変
- 指骨中央部に好発
- 石灰化を伴うマトリックス(calcified matrix) を認める
- 骨膜反応は見られない
- 短管骨では骨皮質の拡張が生じることがある
MRI
- T2強調像で高信号かつ明瞭な境界を示す
- 内部に低信号のrings and arcsパターン(軟骨内の石灰化を反映)を認める

Surgical Treatment of Enchondromas of the Hand: Our Experience in Curettage Only and Early Mobilization - PubMed
(1) Background: Enchondroma is one of the most common primary tumors of the hand. Usually asymptomatic, it can present w...
患者さんへの説明資料
日本整形外科学会資料

1枚にまとまっているので持ち帰ってもらう資料として使っています。
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